不倫慰謝料を請求する際の証拠の集め方

　不倫慰謝料を請求する際に集めるべき証拠には、大きく分けて①不貞行為の存在を裏付ける証拠と、②不貞行為の相手の身元を特定する証拠があります。

　また、これらの集め方についても、大きく分けて不倫をされた配偶者自身が集める方法と、専門家に依頼して集めるという方法があります。

　以下、それぞれについて詳しく説明します。

⑴　不倫をされた配偶者自身が集める証拠

　不倫をしている配偶者と同居しているなど、密接な距離であるが故に集めることが可能な証拠もあります。

　具体的には、配偶者の手帳や、スマートフォンの通話履歴、メール・ＳＮＳでのやり取り、写真、クレジットカードの利用明細、レストランやホテルの領収書などが挙げられます。

　これらの証拠は、むしろ第三者である専門家では、逆に取得することが難しいものでもあります。

　また、これらの証拠のみでは不貞行為の存在を証明しきれないことはありますが、専門家に証拠収集を依頼する際の大きな手掛かりにもなり得ます。

⑵　専門家が収集する証拠

　専門家が収集する証拠の代表格は、不貞行為の動画や写真です。

　性行為を直接映した（映した）ものでなくても、ホテルや旅館、不倫相手の家に一緒に入っていく場面などのものであれば、不貞行為の存在を強く裏付けます。

　また、探偵等が作成した動画や写真付きの調査報告書も、不貞慰謝料請求の際の証拠として用いられます。

　調査報告書の内容を元に、不倫をした配偶者に対して不貞行為の存在について話し、配偶者が不貞行為を認めた場合には、その内容を録音するか書面に記載するということもあります。